本記事は、LPの離脱率が高く、どこから改善すべきか分からない方に向けて、原因の分け方と優先順位の付け方を解説します。
LPの離脱率が高いと、不安になります。
広告費をかけているのに、すぐ離脱される。検索から来ているのに読まれない。ヒートマップを見ると、下まで到達していない。こうなると、デザインが悪いのか、コピーが弱いのか、CTAが見えないのか、判断できなくなります。
ただし、離脱率は単独で見ると危険です。すぐ離脱したから悪いとは限りません。ユーザーが欲しい情報を得て満足した場合もあります。逆に、長く滞在していても、迷っているだけで問い合わせにつながらない場合もあります。
この記事では、LPの離脱率改善を実務で進めるための見方を整理します。
離脱率は「悪い数字」と決めつけない

離脱率が高いと、ページが悪いと考えがちです。しかし、まず見るべきなのは、ユーザーの目的です。
たとえば、料金目安だけを知りたい人がLPに来て、すぐ情報を確認して離脱した場合、それは必ずしも悪い体験ではありません。一方で、問い合わせ目的の広告から来た人が、ファーストビューで離脱しているなら問題です。
大事なのは、離脱を分解することです。
- 流入直後に離脱しているのか
- CTA前で離脱しているのか
- フォーム前で離脱しているのか
- フォーム入力中に離脱しているのか
- スマホだけ離脱が多いのか
Google Analyticsのランディングページレポートでは、最初に着地したページごとの行動を確認できます。ページ単位で成果やエンゲージメントを確認する起点になります。出典:Google Analytics Help, 2026
離脱率を見る目的は、怒ることではありません。どこで期待が切れたかを見つけることです。
流入意図とファーストビューのズレを見る

離脱率が高いとき、最初に疑うべきは流入意図とのズレです。
広告文や検索キーワードで期待した内容と、LPのファーストビューが違っていると、ユーザーはすぐ戻ります。これはデザイン以前の問題です。
たとえば「LP 改善 チェックリスト」で来た人に、会社紹介だけを見せても読み進めません。「LP 制作 費用」で来た人に、料金の話がなければ不満が残ります。「BtoB LP 事例」で来た人に、事例が下の方にしかなければ途中で離脱します。
確認すべき項目は次の通りです。
- 広告文とLP見出しが一致しているか
- 検索キーワードの答えが上部にあるか
- 誰向けのページか分かるか
- 何を解決できるか分かるか
- CTAの重さが流入段階に合っているか
離脱率改善は、ページを派手にすることではありません。ユーザーが期待した答えを、早く見つけられるようにすることです。
表示速度とレイアウト崩れを先に潰す

LPの離脱率改善で、表示速度は避けて通れません。
どれだけ良いコピーを書いても、表示が遅ければ読まれる前に離脱されます。スマホでは特に影響が大きくなります。画像が重い、外部スクリプトが多い、表示後にボタン位置がずれる。このような状態では、ユーザーはストレスを感じます。
GoogleはCore Web Vitalsとして、LCP、INP、CLSを説明しています。LCPは主要コンテンツの表示、INPは操作への反応、CLSは表示の安定性に関わる指標です。出典:Google Search Central, 2026
まず確認する項目は次の通りです。
- ファーストビュー画像が重すぎないか
- スマホで表示が遅くないか
- ボタンやフォームが後からずれないか
- 不要なタグやスクリプトが多すぎないか
- 画像サイズが適切か
表示速度は、ユーザーの忍耐力に依存する設計です。LPでは、忍耐力に期待しない方がよいです。
ヒートマップで落ちる場所を見る
離脱率だけでは、どこで離脱しているか分かりません。そこでヒートマップを使います。
Microsoft Clarityでは、クリック、スクロール、エリア、注意などのヒートマップを確認できます。スクロールマップを使うと、どの位置までユーザーが到達しているかを把握しやすくなります。出典:Microsoft Clarity, 2026
見るべきポイントは次の通りです。
- ファーストビュー直後で大きく落ちていないか
- 重要なCTAまで読まれているか
- 料金や事例まで到達しているか
- 押せない場所がクリックされていないか
- スマホで途中離脱が増えていないか
たとえば、CTA直前まで読まれているのに押されないなら、CTA文言や不安処理に問題がある可能性があります。中盤で急に落ちるなら、情報の順番や見出しが弱い可能性があります。
ヒートマップは、離脱率を改善案に変えるための道具です。
CTAとフォームの距離を短くする
LPの離脱率が高い場合、CTAまでの距離が長すぎることがあります。
ユーザーが前向きになった瞬間に、次の行動が見えない。こうなると、離脱しやすくなります。逆に、まだ理解していない段階で重いCTAを出しても押されません。
大事なのは、文脈に合ったCTAです。
- 課題説明の後: 改善ポイントを見る
- 料金説明の後: 費用感を相談する
- 事例の後: 自社に近い事例を相談する
- まとめ前: LP改善について相談する
フォームも同じです。CTAを押した後に、入力負荷や不安が大きいと離脱します。Baymard Instituteは、長すぎる、複雑すぎると感じられるフォームが離脱要因になると報告しています。出典:Baymard Institute, 2024
CTAとフォームは、別々ではなく1本の導線として見ます。
離脱率改善の優先順位を決める
LP改善では、すべてを一度に直すと検証できません。優先順位を決めます。
おすすめの順番は次の通りです。
- 流入意図とファーストビューのズレを直す
- 表示速度とレイアウト崩れを直す
- CTAが見える位置と文言を直す
- 料金、事例、流れなど不安材料を追加する
- フォームの入力負荷と送信後案内を直す
- ヒートマップで次の仮説を作る
小さく直す場合でも、目的を明確にします。「離脱率を下げる」では広すぎます。「ファーストビュー直後の離脱を減らす」「CTA前の離脱を減らす」「フォーム離脱を減らす」のように分けます。
分けた瞬間、改善案は具体的になります。
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LPの離脱率改善では、離脱を悪い数字と決めつけないことが大切です。重要なのは、どこで期待が切れたかを見つけることです。
流入意図、ファーストビュー、表示速度、ヒートマップ、CTA、フォーム。この順番で見ると、原因が分かれます。
最初の一歩は、離脱が多いLPをスマホで開き、広告文や検索キーワードとファーストビューが一致しているか確認することです。ユーザーは我慢して読んでくれません。最初に期待へ答える。そこから離脱率改善は始まります。
参考文献
Google Analytics Help「GA4 Landing page report」Google, 2026, https://support.google.com/analytics/answer/12931766
Google Search Central「Understanding Core Web Vitals and Google search results」Google for Developers, 2026, https://developers.google.com/search/docs/appearance/core-web-vitals
Microsoft Clarity「Heatmaps」Microsoft, 2026, https://clarity.microsoft.com/heatmaps
Baymard Institute「Checkout Optimization: Minimize Form Fields」Baymard Institute, 2024, https://baymard.com/blog/checkout-flow-average-form-fields
