本記事は、ショート動画マーケティングで「認知は得たが売上につながらない」という壁を乗り越え、実際に成果を出している企業の具体例と再現可能な戦略を明らかにします。2026年の最新トレンドと実証済みの施策で、あなたのビジネスを次のステージへ導きます。


目次
  1. なぜ今、ショート動画なのか?
  2. ショート動画で成果を出す企業の「3つの共通点」
    1. 1. 検索意図を捉えた「答え」を提供している
    2. 2. リアルな「人」と「裏側」を見せている
    3. 3. ショート動画を「資産」として育てている
  3. 成功事例から学ぶ:売上・認知拡大を実現した企業
    1. 事例1:オレンジジュースメーカー|Instagram Reelsで売上1.1%増加、広告費用対効果2.4倍
    2. 事例2:大塚製薬「ファイブミニ」|TikTokでバズり、認知度と売上が大幅向上
    3. 事例3:京セラ株式会社|YouTubeショートで技術の見える化、若年層の興味を獲得
    4. 事例4:王子製薬|TikTok Shop × LIVE配信でROAS4.2倍、GMV45倍超
  4. ショート動画で失敗する企業の「3つの落とし穴」
    1. 落とし穴1:「バズ」を目的にしている
    2. 落とし穴2:完璧主義で投稿が止まる
    3. 落とし穴3:単発で終わらせている
  5. 2026年、ショート動画マーケティングはこう変わる
    1. トレンド1:「検索(SEO)」の覇権争いが激化
    2. トレンド2:「脱・完璧」リアルな裏側と人間味
    3. トレンド3:ライブコマースと「TikTok売れ」の定着
  6. 今すぐ始められる「ショート動画5ステップ」
    1. ステップ1:目的とターゲットを1つに絞る
    2. ステップ2:スマホで撮影を始める
    3. ステップ3:編集はシンプルに
    4. ステップ4:複数のSNSで配信する
    5. ステップ5:週1回以上、継続的に投稿する
  7. まとめ:あなたの会社は、まだ間に合います
  8. 参考文献

なぜ今、ショート動画なのか?

なぜ今、ショート動画なのか?

あなたの会社は、すでにショート動画を試していますか?

もし「投稿しているけれど効果が見えない」と感じているなら、それは戦略が欠けているからかもしれません。2026年現在、ショート動画市場は驚異的な速度で成長を続けています。サイバーエージェントの調査によれば、2024年の縦型ショート動画広告市場は前年比171.1%増の約900億円に達し、2028年には1兆円を超える見込みです(出典:サイバーエージェント、2024年)。

しかし、注目すべきはこの数字だけではありません。TikTokの国内月間アクティブユーザー数は4,200万人を突破し、もはや「若者向けアプリ」ではなく、全世代が利用する生活インフラへと進化しました。そして2025年6月には「TikTok Shop」が日本に上陸。動画を見てその場で購入できる「発見型コマース」が定着し、企業のマーケティング活動は新たなフェーズに入っています。

では、なぜ多くの企業がショート動画で結果を出せないのでしょうか?

それは、単に「短い動画を作る」ことと、「売上や認知につながる動画を作る」ことの間に、決定的な違いがあるからです。


ショート動画で成果を出す企業の「3つの共通点」

ショート動画で成果を出す企業の「3つの共通点」

2026年に成果を上げている企業には、明確な共通点があります。

1. 検索意図を捉えた「答え」を提供している

成功企業は、視聴者が本当に知りたいことを理解しています。例えば、無印良品は「〇〇な人におすすめ」という切り口で商品を紹介し、検索ニーズに寄り添った動画を投稿。結果、「これ欲しい!」というコメントや保存が急増しました。

TikTokはもはや「エンタメアプリ」ではなく、Google検索と同じく「問題解決の場」として機能しています。あなたの商品やサービスが解決できる悩みは何ですか?その答えを、15秒で届けられていますか?

2. リアルな「人」と「裏側」を見せている

完璧に作り込まれた広告動画よりも、現場のリアルな姿を見せる動画の方が、圧倒的に共感を生みます。

「私が働くところみてて」というアカウントは、不動産会社の社員が出社から退勤までを淡々と映した動画で、「ここで働きたい」という声を集めました。島根県庁の公式アカウントは、お役所特有の堅苦しさを排除し、職員の人柄を前面に出すことで、行政への心理的ハードルを下げることに成功しています。

視聴者は「完璧な企業」ではなく、「信頼できる人がいる企業」を選ぶのです。

3. ショート動画を「資産」として育てている

成功企業は、ショート動画を消費される広告ではなく、長く残る資産として扱っています。

YouTubeショートの特性は、投稿から数週間後・数か月後にも関連動画やおすすめ欄から再生され続けること。TikTokやInstagram Reelsが瞬間的な拡散に強い一方、YouTubeは「ストック型」として機能します。つまり、投稿すればするほど、検索流入とブランド認知が積み上がっていくのです。


成功事例から学ぶ:売上・認知拡大を実現した企業

成功事例から学ぶ:売上・認知拡大を実現した企業

ここでは、実際に成果を出している企業の戦略を紹介します。

事例1:オレンジジュースメーカー|Instagram Reelsで売上1.1%増加、広告費用対効果2.4倍

あるオレンジジュースメーカーは、Instagram Reelsを活用した広告運用を開始し、わずか数ヶ月で店舗売上を1.1%増加させ、広告費用対効果を2.4倍に向上させました。さらに、1,600万人にリーチすることに成功しています(出典:First Temple、2025年)。

成功のポイント:
商品の「美味しそうな瞬間」を冒頭に配置し、視覚的なシズル感で視聴者の興味を引きつけました。さらに、「朝の一杯」「子どものおやつに」など、具体的な利用シーンを提示することで、購買意欲を喚起しています。

事例2:大塚製薬「ファイブミニ」|TikTokでバズり、認知度と売上が大幅向上

大塚製薬のロングセラー商品「ファイブミニ」は、もともとユーザー投稿をきっかけに話題となり、公式アカウントがその流れに乗ることで認知度と売上が大きく向上しました(出典:Nowhere Film、2025年)。

成功のポイント:
ユーザー生成コンテンツ(UGC)を活用し、公式が「トレンドに乗っかる」姿勢を見せたことで、親しみやすさと拡散力を同時に獲得。ブランドの堅いイメージを払拭し、若年層にも受け入れられました。

事例3:京セラ株式会社|YouTubeショートで技術の見える化、若年層の興味を獲得

BtoB企業の京セラは、難解な技術分野をショート動画で親しみやすく発信。製品の仕組みを数十秒で直感的に理解できる映像表現により、就活層から「わかりやすい」「かっこいい」と支持を集め、企業イメージの刷新に成功しました(出典:仕掛人クリエイティブ、2025年)。

成功のポイント:
現場映像や社員の解説を交え、技術力と社会貢献の両面を見せる構成で、ブランディング効果を最大化。採用活動にも好影響を与えています。

事例4:王子製薬|TikTok Shop × LIVE配信でROAS4.2倍、GMV45倍超

王子製薬は、TikTok Shopの開始に合わせてLIVE配信を導入し、ほぼ毎日配信を継続。LIVE限定のクーポン配布など、視聴するメリットを用意しつつ、配信者とのリアルタイムな対話を通じて購買意欲を喚起させました。結果、ROAS4.2倍、GMV45倍超という驚異的な成果を達成しています(出典:アドタイ、2025年)。

成功のポイント:
TikTok Shopでの成功の鍵は、動画投稿だけでなく、LIVE配信による熱量の高いコミュニケーションと販売促進の掛け合わせ。コツコツとライブ配信をしてコミュニケーションをとることが購入意向を高めるポイントに。


ショート動画で失敗する企業の「3つの落とし穴」

ショート動画で失敗する企業の「3つの落とし穴」

一方で、ショート動画で成果が出ない企業にも共通点があります。

落とし穴1:「バズ」を目的にしている

再生数だけを追いかけた動画は、一時的に数字は伸びても、売上や問い合わせにはつながりません。視聴者が求めているのは、自分の悩みを解決してくれる「答え」です。

落とし穴2:完璧主義で投稿が止まる

「もっとクオリティを上げてから」「撮影機材を揃えてから」と考えているうちに、競合が先に市場を取ってしまいます。成功企業の多くは、スマホ1台で始めています。

落とし穴3:単発で終わらせている

ショート動画は、継続的に投稿することで「検索される資産」になります。1本だけ投稿して終わりでは、アルゴリズムに評価されず、埋もれてしまいます。


2026年、ショート動画マーケティングはこう変わる

2026年、ショート動画マーケティングはこう変わる

2026年のショート動画市場には、3つの大きなトレンドが予測されています。

トレンド1:「検索(SEO)」の覇権争いが激化

「TikTokで検索する」行動は、若年層だけでなく全世代に広がりつつあります。動画内の音声(自動字幕)やテロップ、キャプションに含まれるキーワードが、より厳密に検索アルゴリズムに影響するようになるでしょう。

「検索意図(悩みや疑問)に対するアンサー動画」が、企業のブランド資産として評価される時代になります。

トレンド2:「脱・完璧」リアルな裏側と人間味

作り込まれた広告クリエイティブへの警戒心が高まる一方で、加工の少ない「リアルな映像」への信頼感が増しています。採用広報や企業ブランディングにおいて、かっこいいPVを作るよりも、社員がスマホで撮影したような「ありのままの日常」や「失敗談」のほうが、結果としてエンゲージメント(共感)を生む傾向は続きそうです。

トレンド3:ライブコマースと「TikTok売れ」の定着

TikTok Shopの日本上陸により、動画を見てその場で買う導線が完成しました。2026年は、単発の動画投稿だけでなく、LIVE配信(ライブコマース)を定期的に行い、リアルタイムで視聴者の質問に答えながら商品を販売するスタイルが、EC事業者のスタンダードになっていきます。


今すぐ始められる「ショート動画5ステップ」

今すぐ始められる「ショート動画5ステップ」

最後に、明日から実践できる具体的なステップを紹介します。

ステップ1:目的とターゲットを1つに絞る

「誰に、何を、どう伝えるか」を明確にします。例えば、「30代の子育て世代に、時短レシピの便利さを伝える」など、具体的であるほど刺さります。

ステップ2:スマホで撮影を始める

特別な機材は不要です。縦型(9:16)で、最初の1〜2秒に視聴者が見る理由を提示します。15〜30秒が最も見られやすい長さです。

ステップ3:編集はシンプルに

テロップは重要な言葉だけ置き、変化のある構成(ビフォーアフター・物語・驚きなど)を意識します。

ステップ4:複数のSNSで配信する

YouTube・TikTok・Instagramそれぞれの強みを活かし、同じ動画でも配信先を変えることで効果を最大化します。

ステップ5:週1回以上、継続的に投稿する

ショート動画は、継続することで「検索される資産」になります。1本だけでは効果は出ません。


まとめ:あなたの会社は、まだ間に合います

ショート動画マーケティングは、もはや「やるかやらないか」ではなく、「いつ始めるか」の問題です。

2026年、縦型ショート動画市場は1,000億円を超え、TikTok ShopやLIVE配信が当たり前になる中で、今すぐ始めた企業だけが、次の成長曲線に乗ることができます。

完璧な動画を作る必要はありません。必要なのは、視聴者の悩みに答える「誠実な一本」です。

あなたの会社の強みは何ですか?それを、15秒で届けられますか?

もし答えが「まだ」なら、今日がその始まりの日です。


参考文献

  • サイバーエージェント(2024年)「2024年国内動画広告の市場調査」
    https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=31459
  • コムニコ(2025年)「2026年トレンド予測付き:2025年のTikTok企業投稿成功事例18選」
    https://www.comnico.jp/we-love-social/best-tiktok-posted-case-2025
  • 仕掛人クリエイティブ(2025年)「2026年最新|企業YouTubeショート動画の成功事例10選」
    https://shikakenin-creative.com/archives/4587
  • First Temple(2025年)「ショート動画比較:TikTok・YouTube Shorts・Instagram Reels」
    https://contents.first-temple.co.jp/short_movies/
  • Nowhere Film(2025年)「企業のショート動画活用事例12選」
    https://nowhere-film.jp/blog/shortvideo-case/
  • アドタイ(2025年)「日本上陸TikTok Shopで快進撃―王子製薬が達成したROAS4.2倍、GMV45倍超」
    https://www.advertimes.com/20251015/article517728/